ご存知のとおり、MRIとはCTと同じように円筒状の装置の中に身体を入れて臓器や血管を撮影する装置です。事あるごとにいつかMRI検査を受けることになったときのための想像をして脳内体験していましたが、ひょっとすると自分は『閉所恐怖症』なのではないか、と感じていたので、イヤ~な気持ちで受けました。
さて、どうやって閉所恐怖症を克服したでしょうか。MRI体験談です。
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MRI検査を受けるときの注意事項の説明がありました。金属を含む物を持ち込まない、身体から外すなど、すべての項目をクリアしてMRI検査を受けることになります。ちなみに、入れ歯は外す必要がありますが、金歯や銀歯は大丈夫だと説明がありました。
■MRI検査を受けるときの注意事項!受けられない人もいる?食事は? | 医師が教える人間ドックの評判とホントのところ
それでは、僕がMRI検査を受けたときの体験談です。
MRI検査は1人につき20~30分ぐらい掛かるので、時間を指定されて検査室の前で順番を待ちます。
順番が来ると、注意事項の説明があり、腕時計を外して財布といっしょにロッカーにしまいました。
検査室に入ってMRI検査台に横たわり、頭がブレないようクッションで固定され、緊急時用ブザーのスイッチが握らされました。
頭のなかで「あの狭い円筒の中」に身体全体が入ったときのようすを想像して、もしかしたらヤバイかも、という感覚が急速に芽生えました。
「今までそんなそぶりはなかったけど、もしかして自分は閉所恐怖症なのでは??」という思いが頭をもたげてきました。
あの狭い円筒の中の圧迫感、息苦しさ、たまらん。
これは身体がMRIに入っていく時に目を開けていたら、絶対にパニックになって大騒ぎして大迷惑かけて大ヒンシュク買って大恥かくパターンだと悟りました。
でも大恥かきたくない。
何か対策は・・・。
やっぱりこれしかない、自分の心を騙そう。
頭をクッションで固定されてからずっと目をぎゅっと閉じました。
「それでは始めまーす」
始まっちゃったよ。
身体が頭上の方へスライドしていくのが分かります。狭い円筒の中に入っていく瞬間から、気が狂いそうになりました。うわ自分、閉所恐怖症だったんか。
でも緊急時用ブザーなんかぜったい使うもんか。
「ここは円筒の中じゃないんだ」
「きれいな高原にレジャーシート敷いて寝ころがっているだけなんだ」
→高原 - Google 検索
「これからきれいな歯科衛生士さんに治療してもらうところなんだ」
→歯科衛生士さんのおなかが「ぐう」と鳴ったときのごまかしテクニック
目を開けたわけじゃないのに圧迫感がスゴい。夢中で心を騙すのに必死になりました。
高原もきれいな歯科衛生士さんもちょっとキビシイ。
最後の頼みの綱はドレミの歌でした。
→Do Ra Me - YouTube
ドレミの歌、短け~。
どうにもこうにも、ドレミの歌は短すぎましたが、ほかの歌を思い浮かべる余裕は僕にはありませんでした。それほど切迫していたのです。くりかえしドレミの歌を脳内リピートするしかありませんでした。
しかしドレミの歌だけで20~30分もツライので、最終的には眠る自己暗示をかけました。『高原でドレミの歌を歌いながらきれいな歯科衛生士さんに治療してもらいつつ眠気をもよおして就寝の図』です。
運良く眠れたようで、「以上で終了です」の案内で目覚めると共に外界へと戻ってきたのでした。
助かった・・・。
(おわり)
p.s.
帰りに治療費を9,000円近く請求されて慌てました。財布に入ってなかったらどうすんだ。って中学生か。
というわけでMRI体験談でした。
ちなみに単なる風邪だったようで検査結果は『異常無し』でした。MRIで撮影された画像をパソコンで見せてもらいましたが、マウスでぐりぐりアングルを変えられてスゴかったです。現代の医療はこんなことになっていたのか。
閉所恐怖症というと満員電車や飛行機、車などでも恐怖を感じるなど、程度にも差があるようですが、MRIやCT検査は極度に狭い空間に入らなければならないので閉所恐怖症の人には特にツライものがあります。
今回、自分の閉所恐怖症の克服方法は『目を閉じて脳内で歌う』というくだらないものでしたが、正しい克服方法は、『正しい指導者のもとで正しい治療法を続けること』だとのことです。次のリンクをご覧ください。
■閉所恐怖症の原因と治療・克服法
その後、うちの姉と閉所恐怖症の話をしたんですが、うちの姉も閉所恐怖症で、子どもの頃、アスレチックのアミのトンネルも苦手で入れなかったそうです。「清水公園フィールドアスレチックで、怖くてあのトンネルに入れなかった」とのこと。そういえばそうだったかも。
ここからは完全に余談ですが、閉所恐怖症の原因は上でご紹介したサイトなどで解説されていますが、僕が思うに、閉所恐怖症の原因は母親の胎内から産まれてくる記憶と関係があるのではないか、と考えています。僕は幼児期に見た夢で、ものすごく重い物につぶされるような圧迫されるような夢を見て夜泣きして目覚めた記憶があります。もしかしてこれは、自分が産まれてくる瞬間の記憶なのではないでしょうか。
以上、的外れかもしれない余談でした。
